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JH1DOMの実感 ・・・ バンドごとの特徴 144MHz


(概要)
144MHz帯は、ハムの間では普段は
2メーター」と呼ばれることが多いています。
JH1DOMは144MHz帯では、SSB、CWにFT8、FMモードやAMモードでQRVしています。
FMについては広く利用されていますが、144MHzは430MHzほどバンド幅が広くなく、若干使い勝手が悪いため人気は下落傾向ではないかと思っています。
一方でSSBは、6mと並んで、あるいは6m以上にVHF・近距離の中心的なバンドだと思います。CWもそれなりに需要があり、まだ和文交信も聞かます。
全般的に見たとき、ここ数年間の感覚ですが、若干バンド全体のアクティビティに陰りはあるような感じはします。ただ、2mバンドはVUではいろんなモードがコンパクトに運用でき、ある意味オールラウンダーのバンドとして重要性は高いと思います。当局は特別な敬愛感を2mバンドに感じます
毎年11月に泉州サバイバルコンテストが行われ、この時期は特にこのバンドが活性化されます。2mを愛する人の毎年の一大イベントとなっています。ただ、このイベント、2019年からは主催団体が変わり、「第一回マラソンコンテスト」として再出発しています。

(装備)
144MHz帯は、430MHzと同じくアース不要の小規模のアンテナでできることがポイントです。
アンテナは非常に多数販売されていますので、環境に合わせて購入されるのが良いと思います。JH1DOMは430MHz/1200MHzや50MHzと共有のホイップアンテナを何本が持っております。
八木アンテナも多数出ていると思いますが430と比べると大型となります。2mの八木をマンションベランダに置くのは無理だろうと思います。
リグは、430MHzのところでも述べた通り、オールモード機をお勧めします。これは、このバンドがSSBやCW、FT8が使えるからです。このバンド、FMだけではもったいないと思います。
近距離であるため、SSBやCWもHFでやるのとは全く異なり、非常に安定した入感状態が期待できます。楽しめます。


(伝播状況)
144MHz帯の伝播状況について説明します。
電波は430MHzと同じく直進性に優れ、省電力でもよく飛びます。一方で、これは全く私の肌感覚ですので科学的な裏付けは一切ありませんが、144MHzの電波は430MHzと比べると「丸い」感じです。たとえば、私のシャックから西には丹沢から秩父の山が連なっていますが、その向こう甲府盆地には430では届きにくいように思いますが、2mなら丸く回り込んでいくように思います。角が立った鮮明さでなく、丸さや連続性のようなものを感じます。
一方で同じ出力であれば、430のほうが私は飛ぶと思います。これもJH1DOMの経験ですので科学的な裏付けはありません。430では見通しであれば50mWでも届くように思いますが、144MHzでは5Wまたは10Wくらいは入れたほうが良いような気がします。
また、さっき言った「丸い」直進性の関係で思わぬ長距離とつながることがありますが、これはおそらくは山岳を回折していったものと思われますが、過去の実績として出力はばらばら(5-25W程度)ではありますが、当局の装備(モービルホイップ80mH)で佐渡、尾鷲、山形、名古屋、津とつながっています。430が約200kmなのに対し、144MHzは300-400kmくらいは通常の伝播で期待できることとなります。


(使われ方)
・FM

144MHz/FMは430MHzと並んで、FMの中心的なバンドといえると思います。145.00MHzが「呼び出し周波数」とされています。
ただ、144MHz/FMは最近需要の落ち込みが大きいのではないかと思います。当局固有の理由かもしれませんが、呼び出し周波数である145.00MHzが常時原因不明のノイズにさらされていることが問題で、落ち着いてワッチできない状態です。以前はこんなことはありませんでしたので、ここ数年のことではないかと思います。また、バンド幅も狭く、いろんな利用者のとの被りの問題もあり、FMをやるならば430MHzに行くことになると思います。そのため、次第次第に特定の方が使われる傾向が強くなって、ニューカマーが入りにくくなっているのではないかな、と思っています。バンドをワッチしても普通にCQを出している人が見つけにくい、という感じです。
とはいうものの、SSBも人気が低下していることもあり、最近は当局も時々FMでCQを出すことがあります。もちろん応答をいただいています。呼び出し周波数でワッチしていただいているなと感じます。

・SSB

2mバンドのSSBは参加者も少なくなく、愛好の方も多く、私は2mバンドのPHONEモードの中心は依然としてSSBと思っています。
430と同じ理由で奇数刻みの周波数がねらい目で場所的には144.150MHzあたりから144.250MHzあたりまでがワッチすべき場所と思います。
電波は安定してよく飛んでいきます。呼び出し周波数に見られる変なノイズもありませんし、SSBといってもHFと違ってノイズのレベルがぐっと低くなります。HFでは入ってはいるが雑音に埋もれたり、QSBで聞き取れなかったりして、43とか場合によっては45、ないしは31、極端な場合は21なども十分にあり得ますが、144SSBはきこえていれば51という感じです。
お近くの方、また、そうはいっても比較的にすいているバンドコンディションですから、ゆっくりと情報交換をするのにもってこいの環境と思います。休日の午後、コーヒーでも飲みながらリラックスした交信が楽しめる、そんなバンドです。
FMからSSBへレパートリーを拡大しようと思われる際は、ぜひ2mのSSBをワッチください。
・CW
もう一つの2mバンドの特徴は、CWです。
和文も「普通に」交信されます。ツートツート・ツーツートツー・ツートトツーツーツー(CQホレ)ですね。
といっても、いつでも聞けるというわけではありません。普段は閑散としているように見えるかもしれません。でも、もし、交信したいと思えばぜひCQを出してみてください。返事帰ってくると思います。周波数的には144.050-144.075くらいの間がワッチするところかと思います。
JH1DOMは和文の電信に時々トライします。このバンドでたまに先輩OMにお相手いただいています。最近はややずぼらになり、特に読み取りのほうは機械にお願いをすることがあります。このバンドは、電信の入感状況はSSBよりさらに良く、FMのように鮮明です。このため、音を機械へ読み取らせることが簡単です。音から文字に直すソフトはいくらも無料でダウンロードできますので併用することで、CWの最大の難所といわれる「聞き取り」を乗り越えることができます。これが2mのCWの良いところです。
当局のCQがきこえていましたら、ぜひ、お声がけください。平日の夜を含めて時々出ています。まれですが、和文もCQ出しています。
・AM
JH1DOMは最近このバンドで時々AMのCQを出しています。AMは狭帯域電話に区分されますのでバンドプラン上はSSBと同じ場所で出ることになります。占有周波数幅がSSBの倍の6kcとなりますので、バンドが混雑しているときにAMの利用は失礼かもしれませんが、今のようにすいているのであれば、ワッチしている人が少なくないSSBの上のほうでCQを出すのが良いのかなと考えています。実際、CQを出してみると応答をもらえることがあります。6mのRTTYくらいの需要があるのかなと思っています。
マルチモードのリグを購入されれば、モードをAMに設定すれば出れるので、そんな感じでお答えいただいているように思います。AMはSSBと違って搬送波があって私の感じではしっかりと伝播します。ラジオ放送と同じですので。通信の距離などはSSBと変わらないのではないかとひそかに思っています。ぜひ、聞こえておりましたお相手ください。
・APRS
2mのデータ通信の周波数帯を利用してAPRSが行われています。当局もハンディ機で参入可能で、取り組んでいた時期もありますが、今はあまりやっていません。
使い方によっては楽しいのかなと思います。もう少し研究して報告するようにします。
・FT8
144.460MHzが国内FT8の「指定周波数」です。
6m〜1200MHzのあいだでは2mが一番交信が行われているのではと思います。
交信はもちろん近距離中心です。回折とかしながら8エリアあたりまで飛ぶと面白うだろうな…と思いますが。

(JH1DOMの交信スタイル)
JH1DOMは、2mに関してはSSBとCWを中心に、最近ではFM/AM/FT8にモードを拡大して運用しています。
リグは19年4月に一代目のIC7000Mが引退し、IC9700にとってかわられましたが、運用方法に変化はありません。
当局は各モードともCQを出す側がほとんどです。CQを出す際の出力はたいがい5Wでやっています。関東圏内はこれで十分かなと思います。10Wあれば関東一円は59ではいるのではと思いますし、コンディション(や先方の設備)が良ければ名古屋あたりまで届くのだろうと思います。
PHONEでCQを出すときは、まずはいろんなお話をさせていただく前提にしています。一方であまり長くならないように注意をしつつ、やっています。普段CWでしかお会いできない方とPHONEで話せる、そんな楽しみがこういったのんびりしたバンドにはあると思っています。430FMも混雑度は下がっていると思いますが、さらに混雑度が低いバンドですから、変にあわてる必要もない、ゆったり楽しいバンドと思います。
上にも期した通り、時々和文のCWでもCQを出しています。以前は書き取りで対応をしていましたが、フリーの読み取りソフトの精度が非常によく、安定的に電波が入ることもあり、現在和文はソフト併用での運用です。アマチュア無線ですから、私はそれでよいと思っています。便利な機能はどんどん取り入れる、それでよいと思っています。
また、FT8にも時々出ています。新たに挑戦される方がいらっしゃいましたら是非、お声がけください。FT8は、ほかのバンドも同じですが、WSJT-Xを当局は利用しています。


(最終更新2020年4月29日)